私、わかりません

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次の日の朝。 いつものように起きて、 いつものようにご飯を食べて、 いつものように家を出た。 ふと頭の片隅に引っかかることが…… なーんか忘れてる気がするんだけど、なんだっけ? ま、忘れるぐらいだし、大した事じゃないよねーー ◆ 「……ハッ!!」 思い出したぁーーっ!! そういえば、昨日の昼休みに椎名から走って逃げたんだった……! 教室でも、もちろん会話なんてしないし…… 気まずい。 かなり気まずい。 どうしよ…… どんな顔して会えばいいか全然わかんないよ……! でも、思い出したのが遅過ぎた。 目の前には2-Iというプレートのかかったドア。 しかも、ドアに手をかけた瞬間に思い出したから、微妙にドアが開いている。 この状況はない。 どうしてまたこんなタイミングで思い出すの、私! ……椎名がいませんようにっ! 心の中でそう願ってドアを開けた。 “……ガラガラ……” キョロ……キョロキョロ…… 自分の席に向かいつつ、教室を見て椎名の姿がないか確認。 しかし、椎名の姿はない。 結局、HRが始まっても、1時間目の授業が始まっても、昼休みになっても、下校になっても椎名の姿はなかった。
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