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「オレをなめんじゃねーぞ?
今回、10番位内は確実だな。
もしかしたら、皐抜いて1位かもなー!」
「ふっ……ないね、それ」
「んだよ……皐も自信あるってのか?」
あたりまえじゃない……!
今回のテストに持てる力を全て注ぎ込んだんだから!
「不本意ながら、いつもの何倍も集中してたの!」
あいつのせいでね!
あーあ。
テストごときにあそこまで、本気になるなんて……
満点とる自信が今はある!
ま、とったからっていい事あるわけじゃないんだけど。
この場で何を言おうとも、廊下に順位が張り出されるまでわかんないし。
話すことがなくなった私と蓮は、遅めの夕食を食べた。
食後にボーッとテレビを見ている時。
「ねぇ、どうして帰ってくるの遅かったの?」
「……は?」
「蓮の性格からして、遊んできたわけないだろうし。
なんかあったのかなーって」
「…………別になんもねーよ」
蓮はぷいっと顔を背けた。
……怪しい。
別にって言うところがまたさらに怪しい……
しかも、間が長かった!
0.4秒くらい間が長かった!
他の誰かならまだしも、双子の姉を騙そうってってそうはいかないんだから!
私に言えない事?
ううん。
言いたくない事のほうが可能性高そう。
言いたくない事……言いたくない事……
私が知ったら首突っ込みそうな事……
……ま、まさかっ!?
「蓮……優しくしてあげなきゃダメだからね!」
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