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「それで葛城様にはワルワル団と戦っていただきたいのです」
「えらく可愛い名前だな。全く悪くなさそうな」
「いいえ!奴らは極悪非道です!」
葛城の言葉に妖精が飛びかかる。
「そうか。悪い。で、ワルワル団は何をしたんだ?」
「えぇ、まずワルワル団は未婚の男妖精たちにこのゲームというものを無料配布いたしました」
「ちっさ。あー悪い。ちょっと虫眼鏡持ってくるから待ってろ」
そう言って葛城は仕事部屋に行きルーペをとる。
「あー、なになに"結婚できなくても大丈V、ご主人様には私がいるでポン♪恋愛シミュレーション"?」
「はい。このゲームにより未婚者の七割がひきこもりになりゲームを手放さなくなり二割が穴埋めに頑張りすぎて倒れたんです!その間にもゲームを今度は高値で売りつけていったのです!!男性向け、女性向け、果ては小学生向けまで!妖精国のほとんどが今じゃ引きこもりです!」
「あーそれはワルワル団のせいか?」
「もちろんです!!」
俺はそうは思わないんだがな。
弟もそういうゲームは好きだが、あいつはやるべきことはやってる。バイトもやってるし、高校の模試は10位以内に必ず入っている。俺の自慢の弟。
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