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最近、世の中物騒だよな。
知らぬ間に空き巣が家に入ってたりとか、知らぬ間にストーカーが家に入ってたりとか…
帰ってきたら俺のアパートのポストに小太りした小さいおっさんがつまってたりとか。
「あ、どうも。葛城様、私妖精の田中と申します。ところで出して下さいますか?」
「…おかしいな。何か見える。眼下に行くか」
葛城はその場で回れ右を…
「葛城様の視力は両目とも2.0でございます!!ヒュー素晴らしい!!」
「おかしいな…何か聞こえる。耳鼻科に行くか」
葛城は今度こそ回れ右をして病院に行こうと…
「か葛城様っ!!私かれこれ二時間半もここに詰まっているのです!!どうかご慈悲をっ…!」
「はぁ…仮にあんたが妖精だったら、なんか魔法で抜け出したり出来ないの?」
「ぷふふっ。魔法だなんて意外とメルヘンなんですね、葛城様」
「…一生そこに詰まってろ」
「わぁぁ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!」
あれから、五分ほど謝り続ける妖精にとうとう折れて、葛城はとりあえずバタバタしてる足を引っ張ることにした。
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