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妖精は元気よく返事をして、いそいそと洋服を着る。
「うわぁ、着やすいです!全然パツンパツンじゃないです!しかも軽い!うわぁ、うわぁ」
嬉しそうに羽をパタパタ動かして葛城の顔近くまで飛んできてお礼する妖精。そんな妖精に葛城は本日初めての笑顔を浮かべた。
「そうか」
それは決して破顔ではなく口元を緩ませただけだったが、何より目が優しく…キュン。
「はっ、危ない。危ない。私妻子持ちでした。危うく葛城様にプロポーズするとこでした」
「はぁ?」
「あ、そんなことより葛城様!!」
「なんだ?」
「ありがとうございます!」
「いや……あぁ……どういたしまして」
素直な妖精に絆されつつある葛城だった。
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