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「と言うわけで、是非魔法少女になっていただきたく」
「おいちょっと待て、説明はしょりすぎだろ。しかも魔法少女だぁ?そういうのは小中学生の女の子がするんじゃないのか?」
少なくとも葛城の弟が実家で見ていたアニメの魔法少女達は、ランドセルしょったガキだった。
「なぁに言ってるんですか、葛城様。そんないたいけな少女達達に戦えなんて極悪非道ですよ!」
「…まぁ、確かに。だけど、そしたら何故魔法"少女"?」
「それは…何故でしょう?」
「おい、なんで妖精のあんたが解らないんだ?」
「昔の人の考えてることなんて、私にはさっぱりですので」
そう言われてしまえば、それまでだ。それにしても、と葛城は思う。
「妖精にも生死があるのか?」
葛城は、なんとなく、妖精というのは永遠に生きる人間や動物とは違う神のようなものだと思っていたのだ。
葛城の問いに妖精は驚いたように瞬きし、ふっと笑った。
「葛城様、生き物には分け隔てなく終わりが来るのですよ」
妖精は思う。私今良いこと言ったと。私超かっこいい!と。
「ドヤ顔うざい」
そんなフワフワと自分に酔った妖精を一撃で落とした葛城だった。
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