プロローグ

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幼馴染で、彼女だった遠山沙樹(とおやまさき)とは、1年と言う微妙な期間、付き合っていた。 元々俺達は幼馴染。 仲が良かったし、決して俺はアイツを嫌いじゃなかったから、オーケーした。 でも…今思えばそれが、間違いだったのかも知れない。 付き合って1年経った後。 あれは…そう、寒い日だった。 12月の始め…俺は自分の沙樹への思いは“友愛”だった事に気付いて、それを彼女に別れを告げた。 あの時…彼女はどんな表情をしていたっけ。 きっと、泣きそうな顔で笑っていたに違いない。 俺を困らせないと、泣かないように必死で我慢していたんだろう。 決して短い付き合いじゃない…アイツがこういう時にする表情だって、手に取るように分かる。 今思えば…あれが無かったら、沙樹とあの最後の3日間を過ごす事は無かったんだろう。
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