13人が本棚に入れています
本棚に追加
幼馴染で、彼女だった遠山沙樹(とおやまさき)とは、1年と言う微妙な期間、付き合っていた。
元々俺達は幼馴染。
仲が良かったし、決して俺はアイツを嫌いじゃなかったから、オーケーした。
でも…今思えばそれが、間違いだったのかも知れない。
付き合って1年経った後。
あれは…そう、寒い日だった。
12月の始め…俺は自分の沙樹への思いは“友愛”だった事に気付いて、それを彼女に別れを告げた。
あの時…彼女はどんな表情をしていたっけ。
きっと、泣きそうな顔で笑っていたに違いない。
俺を困らせないと、泣かないように必死で我慢していたんだろう。
決して短い付き合いじゃない…アイツがこういう時にする表情だって、手に取るように分かる。
今思えば…あれが無かったら、沙樹とあの最後の3日間を過ごす事は無かったんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!