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俺は長崎優(ながさきゆう)。
沙樹の幼馴染で、彼氏だった男。
学業面での成績は中。
容姿は…まぁ、中にして置こう。
性格は、何と言うか…優柔不断。沙樹は「優は名前の通り優しいよね」って、何度も言っていたけど。自分じゃ情けないくらいに優柔不断だと思っている。
これが無ければ、そうでなくても多少ハッキリ物を言えたら、きっと彼女はあんな風にならなかったと思う…。
沙樹と別れた12月。
俺も彼女も二十歳。
俺は大学で、彼女は専門学校に通っていた。
俺達は沙樹の希望で、賃金の安いアパートに、バイトで金を稼ぎながら一緒に住んでいた。
もちろん、学費と少々の生活面の援助は、親から受けていた。
沙樹と別れ、彼女が手早く荷物をまとめて出て行ったアパートに残された俺は、其処で1人暮らしていた。
そんなある日だった。
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