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そそくさと商店街を抜けると
大型スーパーが目に入った
「おっ、丁度いいな。腹も減ってたし」
ラッキーと思いながら中へと入っていく
店の中は
家族連れや主婦、学生にあふれかえり
思いのほか賑わっている
(やっぱバイトやるしかねーか)
そんなことを考えながら、店の試食コーナーを探して食品コーナーをうろつく
「ねぇ、あんたでしょ?さっきの万引き犯捕まえたの」
「ん?」
不意に後ろから女性のものらしき声が俺を呼んだ
「ん?じゃなくて、質問に答えなさい」
振り返ってみると
背丈が160くらいの長い黒髪の女性がそこには立っていた
「勘違いなんじゃねーの」
面倒事をさけるため
テキトーに返す
「いいえ、あなたのはずよ、私がこの目で見たんだもの」
あれ、俺に質問をしたんだよな?
なんで、答えが1つしか与えられてないんだ?
(っと、こうしてる場合じゃなかった)
「まぁ、確かにやったのは俺だ」
そう手短かに答えると、また試食品に向かって足を進める…
「ちょっとは人の話を聞きなさい」
また止められた
「用事があるなら手短に頼む、俺の昼飯がかかってる」
「ん?あなたお金に困ってるの?だったらなおさらじゃない」
失礼なこと言われた上に、話が勝手に進んでる…
まぁ、金がないのは事実だが……
と俺が思考していると
「あなた私の護衛にならない?」
…………………………………………………………………………は?
こいつ今、護衛になれって言ったか?
話に脈絡が無さすぎやしないか?
それより一番気になるのは……
「何で俺なんだ?」
当然これだろう
「んー、話すと少し長くなるわね………よし、カフェに行きましょう。あそこならゆっくり話ができるわ」
「いやだから、俺は今から試食に………」
「つべこべ言わずに来なさい」
反抗むなしく連行されてしまった…
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