始まりの逃亡

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俺は《隔離区域》で育った 《あそこ》に住む奴らは人でありながら人ではない 息をするかのように人を騙し、殺し、食らう 《あそこ》では、生きることだけを考えなければ生き残れない 奪う、奪われる 殺す、殺されるが 当然のようにおきているのだから 俺は《あそこ》で生き残る術を手に入れて 《あそこ》で生きる意味を見失った だから俺は《あそこ》を出ていくことにしたんだ…… 俺の決意を嘲笑うかのように 星が輝いていたのを まだ鮮明に覚えている
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