心配する人

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月曜になり、授業が終わるとすぐに生徒会室へ向かった。 引っ越して、僕は平穏を手に入れたけど、神木くんに何も害が出ていないかが心配だった。 「ソレがまったく何も言ってこないんだよ」 僕の問いに、神木くんは仕事をしながら首を傾げた。 「来年のルームメイト編成の便宜上変わったって説明したら『そうか』の一言だけだった」 そ………なんだ。 拍子抜けたっていうか…やっぱ自意識過剰の気のせいだったのかな? 『好き』とか言われたけど、からかわれただけだったのかも。 「でも、大人しいのが逆に不気味じゃないか?」 横田くんが資料を持ってきたついでに話に加わる。 「あの先輩ってさ、思慮深そうじゃん?なんか対策を練ってそう」 「言えてるな」 二人に言われ、やっぱり気を緩めちゃいけないと自分に言い聞かせる。 しっかりしなきゃ。 先輩とは寮の建物自体が違うし、そう会わないとは思うけど、部屋がバレないようにしなきゃ。 自分のことは自分で守らないと。 ぐっと両手を握り締めて決意していると、ポンポンと後ろから肩を叩かれた。 振り返ると笹塚くんがにっこり笑っていた。 「今日から先輩が卒業するまで、俺と一緒に帰ること」 「ふぇ!?」 「どうせ、生徒会で帰る時間大体一緒だし、この中で蘇芳と同じ寮は俺だけだもん」 確かに、野谷部会長と神木くんが1寮で、横田くんは3寮。 僕と一緒の2寮は笹塚くんだけだ。
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