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けど………ずっと一緒って。
………帰る途中にある本屋に行くの日課なんだけどなぁ。
うぅ………寄りづらい。
今日は今度コスする少女向けアニメの原作と、カナとして載っている雑誌を買おうと思ってたのに、………どっちも濃い。
笹塚くんが一緒にいて買うのは勇気いるよ。
でも、笹塚くんは僕を心配してわざわざ言ってくれてるんだもん、断れるわけない。
本は週末買いにいこう…少しの間我慢だ。
「笹塚くん…迷惑じゃ…」
「ない!!」
気になって聞いてみると、遮られて否定してくれた。
そして、安心させるように言い聞かせてくる。
「俺は一人で帰るより、蘇芳と一緒のほうが楽しい」
………僕が、楽しい?
ほっぺたがホカホカしてきた。
そんな風に受け入れてもらえる事に慣れてないから、嬉しくて照れ臭くて…
「ぼ、僕も…笹塚くんと一緒…っ、楽しみ」
「蘇芳恥ずかしがってる、かわいー」
精一杯返事をすれば、よしよしと頭撫でられてしまった。
可愛がられている感に、釈然とはしないけど、言い返すことも出来ないので大人しく撫でられておいた。
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