心配する人

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痛むおでこを押さえて、涙ぐんでいると、凌はわざとらしい程のため息吐いた。 「…みくびんなよ」 「へ?」 「俺、そんなに友達に対して薄情に見える?」 「そっ!!…んなこと…ない」 あれれ? なんか考えてた不安と違う展開に、どうしていいか…。 「じゃ、気にすんな」 頭をひねり続ける僕だったが、凌は解決したとばかりに体を放してにっこりと笑った。 ……あ、なんか、嬉しい。 迷惑にならなかった。 それどころか気にするなって…もっと頼っていいって…。 胸がくすぐったくて、耳がむずむずする。 「ありがと」 安堵から力が抜けてふにゃと笑ってしまった。 「叶斗ー!!よかったねー兄ちゃんは嬉しい」 「ひゃあ!」 話が完結したのを見計らって、黙って見守っていたナツは飛び付いてきた。 「2人なら問題ないね、俺も安心だ」 至近距離で微笑まれると、恥ずかしくってアワアワしちゃう。 「ふふ…可愛いなぁ、つついちゃえ」 「だから!のけ者にすんなって!」 頬っぺたフニフニされてたら凌も交ざりに来るし。 ぎゅうぎゅうと押しつぶされて苦しいのに、すっごく楽しいや。
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