引っ込み思案

4/11
前へ
/160ページ
次へ
最初は男キャラのコスプレをしていたが、僕の女顔に気が付いた女の子たちは僕自身をいじるのを楽しみだした。 ウィッグを被せ、女装させ、化粧を楽しみだした。 腐女子である彼女達は『男』である僕を女みたいに仕上げるのが楽しかったらしい。 最初は女装に抵抗が合った。 しかし、鏡の中の僕はちゃんと女の子で、男だと頼りない僕の性格は、女の子だといじらしく映った。 女装をしていると、頑張らなくて良かった。 僕は次第にイベント以外でもこっそり女の格好をするようになっていった。 いまさら気が付いたが、小さい頃周りに溶け込めなかったのは自分の顔立ちに合ったらしい。 ハーフの俺は、色素が薄く一発で日本人ではないと分かる見た目をしている。 子供たちにはとっつきにくかったんだ。 なのに、俺は気が付かず自分が嫌われてると思い込み、消極的に育ってしまった。 話が脱線したが、そんな顔を隠したくて、普段は長い前髪で顔を隠し、分厚い眼鏡を掛けている。 人と違う物は注目をあび、攻撃されやすい。
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1298人が本棚に入れています
本棚に追加