引っ込み思案

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無理やりとはいえ生徒会役員になったからには真面目にこなしている。 僕はクラスの人より、生徒会の人たちと居るほうが落ち着く。 皆さん物静かで落ち着きがあるんだ。 生徒会長は2年生の野谷部 悠(のやべ はるか)さん。 初めて見たときは綺麗すぎて作り物かと思った。 会長は…怖くて冷酷な印象を受ける。 けど、整い過ぎてる上に表情が読みにくいから誤解されるだけで、接してみると頼れる。 緊張する事に代わりはないけど。 副会長は同じ1年の神木 剣(かみき つるぎ)くん。 文武両道とか質実剛健とか四文字熟語がピッタリ。 同じ年とは思えないほど頼りがいがある。 言葉がストレートな所があって厳しいけど、すごく正しいから尊敬してる。 書記は1年の横田 直樹(よこた なおき)くん。 明るくて、誰とでも仲良くなっちゃう。 人見知りな僕でさえ彼とは会話が出来る。 裏表なんかなさそう。 そして、庶務は1年の笹塚 ナツ(ささづか なつ)くん。 癒し系でのんびりやさんに見えるのに、仕事は機敏。 兄弟が多いらしくて、空気を読んだり、場をまとめるのがうまい。 そして僕。 会長以外は1年で不安だったけど、みんな出来る人ばっかり。 僕は要領よくなんて出来ないから、とにかく動く、とにかく真面目にやれることやってる。 見劣りするのはしょうがないけど、足は引っ張りたくない。
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