1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
凌太の笑い声がする。
弓月は悲しかった。気づくと自然と涙が出てきていた。
凌太がケータイに耳をあてたようだ。
「弓月っ。昨日、別れよう、って言ったじゃん。それに弓月だって走って逃げたでしょ?あれってそういう意味でしょ?」
最後の言葉に弓月の怒りは最高潮に達した。
「り、凌太のバカ!!この分からず屋!!」
と叫んで、勢いで電話を切ってしまった。
あまりの大声だったために高校生の弟・悠貴がしかも微笑みながら部屋に入ってきた。
「姉ちゃん!フられたの!?」
最初のコメントを投稿しよう!