正直者の三度目の正直

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「その台詞はもう三回目だけど?」  恥ずかしそうに彼は顔を真っ赤にしているけれど、私は冷たくそう言い放った。 「三度目の正直って言葉があるだろ! とにかく、今夜11時に公園で!」  走り去る彼を横目に、私は億劫な心境を隠そうともせず溜息をついた。  と、いうのもこのやり取りから分かるように彼の告白騒動はもう三回目なのだ。  一回目は緊張の余り約束をすっぽかし、二回目は緊張の余り一時間何も話さなかった。  そのくせ何故か誘う時だけは妙に強気で、人並みに温厚なつもりの私もそろそろ限界だ。  そもそも彼は気付いていないようだが、「今日お前に告白する」と言ってしまっている時点でそれは告白だろう。  
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