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「オマエなあ。年頃の可愛い妹がよ、これから思春期になるんだぜ。お兄ちゃん臭い!あっちいって!って言われたとき、どうするんだよ。」
尚も豆腐を突き続けるイチマツ。
どうでもいいというような表情で、黒雅の話を聞いている。
「俺は臭くねえ。臭いのはあんただ。酒くせえ」
「考えただけでも胸が痛いだろ。そんなとき慰めてくれる彼女がいたら幸せじゃねえか」
「別にいらねえよ。そこは察するし、へこまねえよ。」
イチマツは鍋の中身が大分減ったのでカセットコンロを消した。
この話がさらに不毛になってきたなあとか思っていた。
「妹が彼氏作って家に帰らなくなったらそれはもう寂しくなってしょうがないぜ。なんせずっと二人暮らしだったんだからよ」
「そらちょっとは寂しくなるだろうけど…彼氏作るのもあいつの勝手だろ。」
「そうかいそうかい。境遇といい性格といい、オマエの親父にそっくりだな。40まで結婚出来ねえぞ」
「余計なお世話だ。明日学校なんだから早く食べろ。」
「鈍感過ぎるところまで似てたりしてな」
「るせー。アンタはヘタレ過ぎるんだよ」
「まったく。小せえガキんときは、黒雅のおっちゃん!とか言って可愛かったのによ」
「悪かったな、こんなで」
まるで親子の様な会話。
まとまりがなくて申し訳ない
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