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12月12日 八百屋の子。
今日はまだ微熱があったものの、昨日よりは良くなったから買い出しに出た。
俺が半魔族だからか回復力が人より長けている。
黒雅はまだくたばっていた。
買い物は、うちの店と同じ商店街の通りで済むから大した距離ではない。
消化のよさそうな物を買った。
林檎とヨーグルトと蕎麦と生姜。卵スープに生姜入れたらあったまるだろ。
帰り道、肉屋の子供に捕まって鬼ごっこをすることになった。
こっちは病み上がりだと言うのに、久しぶりに俺を見た子供は中々手を離してくれなく渋々。
久々に子供と遊んで楽しかった。疲れたけど。
黒雅が待ってることを思い出して、20分もたたないうちに家に帰った。
鍋のお粥を温めて、氷枕をかえて、薬をあげて。
ああ、なんか母親になった気分だ。
年上のでかい子供の看病してるみてえだ。
ご飯で起こしに行った時、「イチ、マツぅ……あっあっ…………おめえげんこつ食べるかぁあああ~…」という寝言を聞いて、夢の中の俺は一体何やってんだろうと少し気になったが、黒雅の事だからくだらない事だろうと思いガスガス揺さ振り起こした。
さて、風呂洗って明日入れるようにしておこう。
おしまい
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