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だが、いつまでもこうしている訳にもいかない。
そう思った一人の隊士が、意を決して口を開こうとした途端、藤堂にさえぎられた。
「このままここに居ても、どうにもならない。皆、今すぐ現場に行って、総司を止めよう。俺は鬼に怒られるのはごめんだ!!!!!」
しーーーーん。
その言葉と、さっきまでと全く違う藤堂の姿に一瞬辺りは静まり返ったが、次の瞬間隊士達からもの凄い歓声が上がった。
「「「「「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」」」」」
「組長が元に戻った!!!!!!」
「これでやっとこの場から解放される!!!!!!」
何をどうしてさっきの状態からここまで冷静になれたのかは分からない。
が、少しでも早くこの場から解放されたいと願っていた隊士達にとっては、そんなことはどうでもいいいことでありまして。
我慢しきれず、その場で歓声をあげ、側にいる隊士と手を取り合って喜んだ。
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