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「しかぁし、君たちにも否があるでしょ」
「な、なんだよ……」
「だって、倒す必要がないんだもの」
正論を言われ、少年たちはドキッとします。
「う、うっせー!!むかつくからいーんだよ」
「どこが?」
素早い突っ込みに、ますます動揺する少年たち。
すると、いじめっこの中でもいちばんガリガリの子が、やっとのことで口を開きました。
「ち、……ちびで意気地無しなところ」
微かに、“ソレは駄目だよ”と、いう声が聞こえてきます。
すると少女は、
「確かに」
と、一言。
少女は腕を組んで、うんうんと、首を縦に振りました。
「けど、あたしはむかつかないよ」
「コイツの姉ちゃんだもんなぁー?」
いじめっこの中でも、小太りな少年が、笑いながら言いました。
周りの少年たちにも、笑いが移りました。
「ちがうよ」
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