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ここが探してる本がある区間だというが範囲が広い
ていうかこの図書館自体、広すぎる
入り口から行き止まりまで一向に見えない
奥があるようで無い
奥が無いようで在る
そんな感覚に陥る
「今は考えるより行動するか」
そう自分に言い聞かすように呟いてから目的の本を探す
鋭利が求めてる本は二十冊
そのうちの五冊は家にあるので既に読みを得ている
「うーんこれでもないな」
やはりこの広さだとたかだか十五冊の本を探すのは難しい
だが小悪魔は本の存在は知っていたが場所までは分からないらしい
まだこの区間は手が施されていないと言っていた
「一日で終わるのか、これ?無理だろ」
探し始めて二時間が経過しようとしている時に声がした
「鋭利ーあったー?」
下からレミリアの声が聞こえる
俺は一旦探すのをやめ、レミリアの方に向かった
「それがなかなか見つからなくて困ってるんだ」
今の状況を教えると
「ならパチェに聞けばいいじゃない。あの子たしか本の場所全て記憶しているわよ?」
え?嘘だろ?そんな冗談は良子さんだ
「何驚いてるのよ。自分の本の場所ぐらい誰でも記憶してるものでしょ?」
「たしかに自分の本の場所は記憶しているつもりだが…この数は無理がある気がする」
「言っとくけど私は覚えてない」
「え?だってこれ全てパチュリーさんのだから当たり前じゃ」
「自分の本の場所」
「覚えてないのかよ!さっきの会話はなんだったんだ」
「別にいいじゃない。それに読んだら妹にあげてるのよ」
「妹いるんですか?」
「とても可愛いけどとても怖い妹がいるわ」
可愛いと怖いは組み合わせできるのか?
「みてみたいですねーレミリアの妹さんならそれはもう可愛いんでしょうね」
「え?う、うん。さっき可愛いって言ったでしょ!」
「そうだった」
と会話をしていると
「あなた達喋るのは構わないけどもう少しトーン下げてくれない?迷惑よ。出てく?」
「いえ、すみません。静かにしますからそれだけは勘弁してください」
怒られてしまった
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