10年前の記憶

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当然、そのネックレスは私にとって大切な宝物になった。 ずっと、肌身離さずお守りの様に身に着けていた。 変わらずエスカレートするイジメにも、何とか耐える事が出来た… それなのに… 「美桜。大切な話があるんだ…」 「どっ、どうしたんですか?」 あまりに辛そうな先輩の表情に、嫌な予感を感じながらも明るく振舞って見せる。 「放課後、あの桜の木の下で待ってる…」 「えっ……はい、分かりました…」 そう答えるしか出来なかった。 最悪の何かを想像するだけで泣きだしてしまいそうな自分を奮起させて何とか歩きだす。 .
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