10年前の記憶

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―放課後 「椋先輩♪お待たせしました!」 「………」 「あっ、これ見てください!今日の家庭科の授業で作ったんです!ほらっ、クッキー!先輩にもらったクローバーの形で焼いたんですよ~!」 「…………」 「あっ、今はお腹減ってないですか?だったらお家で食べてくださいねー♪それから、私っ…」 「美桜!!!!」 絶対に良い話でない事は分かってた。 でも、それが怖かった… 今は、唯一の支えになってくれている先輩を失う事になったら、私はっ……!! だから喋り続けた。 先輩に制止させるまで、ずっと… 「あはは…先輩、どうしてそんな苦しい顔をするんですか…?」 「……………美桜。」 「…どうしたんですか、先輩。怖いです…」 「………………別れよう」 .
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