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「ああ、例のお客様の件だな?」
俺はワザと、支社長や部長に聞こえる様に電話の向こうの裕太に話しかける。
「…はっ?お前、何?仕事中?」
「ああ、そうだ。何!?あの時の資料を…?分かった、すぐに届けよう。」
そう俺が答えると、部長の目がキラッと光った。
部長は部長で、俺を助け舟だと思ったに違いない(笑)
「なぁ、俺はそれっぽく合わせればいいわけ?」
裕太は、何となく事情を察してくれたのか、黙って付き合ってくれた(笑)
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