野良猫達のラブソング㊦

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親子。

…いいじゃない。
家族愛でしょ？

でも。でもさ…
私は何か、違う関係を望んでいた。

「…そっかぁ」

そう息を吐き出した私を見て、何故かイクは辛そうに顔を歪める。

「…ごめん」

その謝罪の意味は分からない。

本当は放っておいて欲しい。

でも、暗い雰囲気になるのは嫌だから…

「和樹のこと、パパって呼ぼっかな」

そう言って、無理やり笑顔を作った。

そんな私の頭を撫でながら、イクも

「…犯罪みたいだな」

と、やっぱり笑顔を作った。