1章

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・・・ん?井上家に仕える? 「あの・・・、うちってそんなにすごいんですか?」 私、到って普通の生活してるけど? 「はい、お嬢様はご存じないと思われますが、 お父様の井上雅輝様は、あの井上書店の25代代表取締役にございます」 「・・・あの、全国に店舗を持つ、日本一大きい本屋の?代表取締役?私の父が?」 私の頭はパニック。 だって、いつも私が使ってる、家から目と鼻の先にある、あの書店の社長が父、って言われても・・・。そもそも父にすら会ったことあんまりないのに? 「はい。ですから、お嬢様は、本当にお嬢様なのです」 私が、日本一の本屋のお嬢様・・・?! ウソウソウソ!!信じられなすぎでしょう?!何、これ? ドッキリ?詐欺?井上なんて苗字ありきたりだし? そんな不信感一杯の私を見た白鳥さんは、 「まあ、理解が追いつかないのも致し方ありません。 何せ、お嬢様が最後に旦那様ご夫妻に会われたのは15年も前ですから。 ですが、これからは井上書店の社長の娘として生きていただきます」
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