Title.1

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突如横から女の声が飛び出す。 俺はかなり焦り「うわあっ!」と声が裏返るほど驚いた。 「これは驚かせて失礼した、この家の新しい入居者と言ったところかな?」 女は学校の制服を着ていた。歳は俺と同じぐらいだろう。 「まあ、はい。あなたは?」 「私はただのご近所さんだよ。引っ越し蕎麦を期待しているよ。」 「その風習って未だに続いてるんですか?」 「君高校生だろ?私もだ。」 「はい?」 「敬語を使うなと暗に告げている。」 「あぁ、すみ・・ごめん。」 「タメ口は好かないがな。」 「それは理不尽だろっ!!」 おっと、思わず素が出てしまった。 「大声だしてすみません。ちょっと熱くなってしまって。」 「別に気にしてないよ。からかったのは私だからな。ところで・・・」 「・・・?」 「君は恋人はいるかい?」 「唐突すぎるだろ・・・。」 「どうなんだい?」 「彼女なんてできた試しがありません。」 「そうか。じゃあ・・・」 「私と付き合ってください。」
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