別レノ時

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彼の部屋へ…私は歩き出した。 見つかると大変なので、あくまでもこそこそと… そして、やっと彼の部屋に辿り着く。 部屋に入ると、ベッドに横たわっている彼は、まるで眠っているよう。 ベッドの横にある椅子に座り。 ようやく会えたといわんばかりの涙がこみ上げてきて、声を押し殺して泣いた。 なんで…なんで死んじゃったんですか。 私は、貴方と結婚できるなら死んでもいいというのに… 嫌だとは言いません。 私は貴方以外の男性とは結婚できません。 死なないで…どうかお願いだから、生き返ってください。 私に約束しましたよね、死なないって…嘘をつくんですか? 最後に…夢の中でもいいから… 貴方に抱きしめてもらいたかった、貴方のぬくもりをもっと感じていたかった。 一人にしないでください…貴方との思い出をまだ作り足りてないんです! もっと愛してほしかった…です。 そして、私は眠りに落ちる… 深い、深い眠りに。 夢の中でもいいから出てきてください。 私に会いに来て… そして、さようなら。
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