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メイド長に部屋に戻っていなさいと指示され、いつの間にか自分の部屋に戻ってきていた。
現実なのか、夢なのか…試しに頬をめいいっぱいつねってみた。
痛い…じゃあ、現実?
涙が出そうになったとき…ドアをノックする音が聞こえ、出そうな涙をぬぐいドアを開ける。
メイド長だった。
私は聞きたいことを聞いてみたけど、何も話してはくれなかった。
ただ、二通の手紙と小さな箱を私に渡しただけ…
でもこう言っていた『あの方は右手にこの二つをお持ちになっていたんですよ。読んでごらんなさい。』
そして話し終えると、うっすらと涙を浮かべながら、メイド長は私の部屋を出て行った。
その手紙を私は恐る恐る読み始める。
『お前に会って何年になるかは知らんが…
こんなに気持ちのこもっていない手紙は初めてだ。
だが、正直嬉しかった。
…俺は明日帰ることになっている。
その時、お前にプレゼントとやらを渡そうと思ったのだ。
気に入るかは分からないが…
この戦争に勝ったら決めていた。
お前以外、他の女は好かないからな。
お前を俺の妻にする。婚約を申し込む。
嫌だと言ったら…その場で切るぞ。
断るのは許さん。
…愛してる。』
手紙を読み終わ
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