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あぁ、
どれだけの時が流れたのだろうか・・・・。
僕はただ一人、汚れた牢屋の壁に身を預け、ただ窓から葵い空を眺めていた。
あぁ、
早く・・・・
『殺してほしい・・・・。』
僕はふとそんな言葉を呟いていた。窓から小鳥が舞い降り手にとまる。
『こんにちわ小鳥さん。外の世界は変わりないかい?』
気づけば小鳥に話しかけていた。鳥がしゃべるわけないのに・・・・。
小鳥は首をかしげ僕にすりよってくる。
僕は小鳥の頭を撫でながら小さな声で唄を歌う。
『ラールルルラ~・・・・』
幼いころに三人で作った思いでの曲・・・・。
ガシャンッ・・・!!
牢屋の鍵が冷たい地面に叩き付けられる。
兵天使:『・・・・聖天使様がお呼びだ・・・・。』
小鳥は大きな音に驚き僕の手から飛び立ち窓から出ていった。
あぁ、ついに・・・・この時が・・・・。
窶れ、うまく立ち上がれない僕は兵天使に牢屋から引きずり出された。
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