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「すいませーん」
あっ、来た
ひまわりに用あって来るんは、大体引き取りに来る家族やねん
ほんまめんどい
先生からはちゃんとしいやって言われてんけど、別にええわ
引き取ったこと、後悔させたる
「ひかりー」
私は重たい足を引きずって玄関に行った
「ひかり、挨拶しいや」
えっ…?
誰やこいつ…
家族で来るんちゃうのん?
しかも私と同い年くらいやんか…
「僕、大倉忠義って言うねん。よろしく」
大倉忠義とか言うそいつは、自己紹介を終えると手を差し出してきた
でも私が黙っていると、そいつは無理やり手を握ってきて微笑んだ
「大倉さん、ほんますいません。この子ほんまは良い子なんですけで…」
先生が誤っとるけど、私の耳には入ってこんかった
やってそいつの目は、先生やなくて私に向けられてたから
こいつの目、苦手や…
「ほな、ひかりちゃん連れて帰りますね」
「あっ、はい!!ほなひかり、ばいばい」
ほんま人は嫌いや
ばいばいなんか思ってへんくせに
早くどこかへ行ってまえって思っとるくせに
私は怒りを覚え、別れの言葉も言わずにそいつの後をついて行った
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