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それから私達は忠義の部屋へ行った さっきからこいつ、なんっにも言わんねんけど 母親に言うって言うてたやん 私は痺れを切らして、忠義に話しかけた 「なぁ、忠義」 「なっ…!!」 話しかけただけやんか ほんま失礼なやつやなぁ 私はびっくりしている忠義を無視して続けた 「聞きたいことあるんやけど」 「ん。ええよ」 うわっ いきなり落ち着きよったで なんやこいつ、おもろいな 「はよ言えや」 「え、あっ、おん。えっと……、忠義ん家ってお金持ち?」 ストレートに聞くのが怖くて、話をそらした 「まぁ、おとんは一応会社の社長やねん」 へぇー やっぱお金持ちなんや やから家族で敬語使ってたんや 「他は?聞きたいことある?」 あまりにも忠義が優しく問い掛けるから、私は聞こうと決心した 「ストレートに聞いてもええ?」 「おん」 「なんで私を引き取ったん?」 私を引き取った理由 それが1番聞きたかってん 言葉、濁されるんかな… 「ひかりの目」 「えっ?」 「ひかりの目に惹かれてん」 私の…目…?
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