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「いつも学校に行くときひまわりの横を通るんやけど、ひかり悲しそうな目してんねん」 悲しそうな…目… 「やからまもりたいって思った」 まもりたい? 「話したこともないやつをまもりたいって思うん?」 「おん」 忠義は即答やった 私には分かれへん そんな気持ちなったことないし… それに話したこともないやつをまもりたいって思わんやろ? しかも児童施設の子を、やで? 「ひかり、俺好きやねん」 「なにが?」 「ひかりが」 「ふーん ん…?」 こいつ今何て言うた? 「忠義、今何て言うた?」 「ひかりが好きやって言うた」 「は?何言うてんの?冗談やろ」 「冗談ちゃうよ」 「ほな、あれか。私の顔がええからか」 これでも、周りからは美人やと言われる 「顔がええからとかやない」 「自分なに言うてんのか分かってるん?」 「おん」 こいつの目、ほんまや 何一つ偽り言うてないこと示しとる でも私はこの家の養子としてきた 忠義が私に恋したらあかんのちゃう? 「私はこの家に養子としてきたんやで?つまり私はこの家の子どもや。ちゃんと分かっとる?」 「分かってんで」
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