act3 ―CSAR―

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その兵器を操るのは俺たち兵士であり、銃を持ち、母国を守る為に戦う兵士は自らの信念の為に人を撃つ。 それは何も兵士に限ったことではない。普段は普通の暮らしをする人間でも、母国が外国からの侵略を受け危機に直面すれば手に銃を持ち戦う者もいる。 "国と自由を自分達の力で守る"という信念の下。 俺はどうだろうか。確かに俺も銃を持ち戦うこともあるだろうが、そういった状況になるのは極めて稀だ。そのせいか俺の信念は少し変わっているかもしれない。 俺の信念は"助けを求める人間を出来うる限り救う"ことだ。 元を辿っていけば俺の信念も国を守りたいという信念に繋がる。何故なら俺は国を守る兵士を救いだす任務に就いているからだ。特に航空機のパイロットや機上整備員などを救助することは非常に重要だ。 特にパイロットとなると適性を求められる為、誰でもなれるわけではない。そうなると自然に限られた者しかなれないパイロットを不慮の事故等から救い出す必要性が出てくる。 国の為に戦うパイロットを救いだす事。それは詰まる所、国の戦力低下を防ぎ、国を守ることに繋がる。勿論目の前で助けを求める生命を救うことは人道上当たり前でもある。 だから今、俺は彼を救うのだ。 .
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