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――そして翌日の15時。
【……そろそろ待ち合わせの時間だ】
日曜日ということもあり新宿駅周辺の人通りは多い。
その人ゴミの中、翔は周りを見回して赤いキャップを被った人物を探す。
【赤いキャップを被ってるやつなんていないな。やっぱり悪戯だったのか】
「そこのあんた。赤いキャップの人物を探してるんだろ?」
翔は突然声を掛けられた事に驚いた。それと同時に、どうして赤いキャップの人物を探しているのが自分だとバレたのかを考えた。
確かに翔は周りを見回していたが、他にも待ち合わせをしていて同じように周りを見回している人も沢山いる。
その中で何故自分だとバレたのかを考えたが一向に答えを見つけれずにいた。
「どうして自分だとわかったのか……だろ?」
「え……?あ……あなたがメールの返事をくれた人ですか?」
【こいつ……本当に俺の心を読んでいるのか!?】
「そうだぜ。俺がそう。赤いキャップは被って無いけどな」
その通り、男は赤いキャップは被っていない。その男の見た目は30代半ばで小太りヒゲ面。身長は165センチほどで黒いスーツを着ている。
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