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「ねぇ、龍二ぃ」
「なんだよ?キモイ声出しやがって」
「キモイとかひどぉい!」
「うっせぇな……。で、なんだよ?」
「いつになったらマミと結婚してくれるのぉ?」
「またその話かよ……。今度だ、今度!」
俺の名前は、葉山龍二。
21歳、イケメン、職業はニートだ。
ニートと言ってもちゃんと金は稼いでる。どうやって稼いでるかと言うと、このイケメンフェイスを使って女共に体を提供するかわりに金を貢がせてる。
その辺のサラリーマンの3倍くらいの収入はあるかもな。
俺の収入源である女共の数は、両手じゃ足りないくらいだ。
その女共の家を行き来してるから、自分の家を借りる必要も無い。
毎日あっちに泊まったりこっちに泊まったりの繰り返し。
金にも女にも困ってねぇが、最近どうも物足りない。
なんだか面白くねぇんだ。
何かこう……もっと刺激のある事をしたい。そんな願望がずっと頭から離れない。
頭に靄(もや)がかかったような、そんな気分を紛らわすためにmaxiの日記に愚痴なんかを書き殴る。それが俺の唯一の日課だ。
いつもなら愚痴を書けば多少は気分が晴れるけど、何故かその日は中々気分が晴れなかった。
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