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「はぁ?選ばれた?……なんだこれ、テレビか何かか!?」
「それは神のお告げです。黙って聞きなさい」
おっさんの言う「神のお告げ」
そんなものは信じられないが、この状況をどう考えても説明ができなかった。
周りにはおっさんしかいない。店員は離れた所にいる。しかも全員男で、今聞こえている声は女のもの。スピーカーか何かを使っているのかとも考えたが明らかに違う。
まるで耳元で話しているような……いや。上手く説明は出来ないが、やはり脳に直接声が響く感じ。
《私を受け入れなさい。そうすればあなたの望みは叶うでしょう》
《私は神。あなたを導きます》
「……おっさん。なんだよこれ……?」
「さっきも言ったように、神のお告げです」
「……冗談だろ?」
「もう君自身も気付いているんだろう?トリックなんかじゃ無いって事に」
「…………」
「私は神の代弁者。君に神のお告げを聞かせる為にここに来ました。さあ、君も私と共に来なさい」
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