手駒拡大計画

13/13
8008人が本棚に入れています
本棚に追加
/652ページ
「どうやら皆さんには信じて頂けたようで嬉しく思います。 ――では皆さんには入会する為に簡単な手続きをしてもらいます。手続きと言っても我々が用意した入会書に記入して頂くだけなので、安心してください」 入会書は七崎が自宅のパソコンで作成した物である。それを集まった者達に配り、記入させる。提出の際に身分を証明できる物を提示してもらい、その確認ができたら入会という具合だ。 翔も他と同じように神信会の一般会員として入会した。 【俺が信者として入会する事で、わざわざ隠れて思念を送る必要も無くなった】 【この先、神信会で犯罪を犯したとしても、責任は当事者と幹部ぐらいにしかいかないだろう。何もしていない一般会員の俺が捕まる事はない】 こうして救心教会から人員を引っ張る事に成功し、翔の手駒集団である神信会の人数は137人にまで膨れ上がった。 このまま翔の描いた絵の通りに全てが上手く行くかのように思えた。 ――あの男が現れるまでは。
/652ページ

最初のコメントを投稿しよう!