自覚

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「ごめんなさい、待たせちゃいましたか?」 「いや、全然」 「なに食べたいですかー?」 「んー君の好きな物でいいよ」 そんな会話をしながらナミが勤めるキャバクラの目の前にある居酒屋で食事をすることにした。 「あっ!そういえば名前聞いてなかったですね!」 「そういえばそうだね。俺の名前は神宮 翔」 「私は時任 美菜(トキトウ ミナ)っていいます。名刺に書いてあるのは源氏名なんですよ」 「そうなんだ。美菜って名前を逆にしてナミって付けたとか?」 「すごい!正解ですっ」 そんな自己紹介から始まる他愛もない会話をして食事の時間を過ごし、美菜の出勤時間が迫ってきたのでキャバクラに移動することにした。 「てかねー、翔が25歳なんて驚きだよっ。同い年ぐらいかと思ったぁ」 「俺も美菜が19歳だとは思わなかったな」 「なにそれ、老けてるってことー!?」 「冗談だよ」 キャバクラの雰囲気がそうさせるのか、酔っているせいなのか、2人はすぐに打ち解けて、いつの間にか美菜もタメ口になっていた。 会話が弾み楽しい時間が流れ、あっという間に2時間ほど経過した。
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