天才ハッカー

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「フンフン、3重のセキュリティね……甘いぜ」 窓の無い冷たいコンクリートで囲まれたモニターの光だけが光る薄暗い部屋。 甘いキャンディーの匂いと鼻を刺すような汗臭さが混じり合うこの空間でキーボードを叩く音が鳴り響く。 「はいビンゴ!俺様にかかればポリ公のセキュリティなんてチョロイぜ!てか、学習しろよな。俺様があんだけ警告してやったのに」 暇を持て余した大学生。 彼は毎日のように企業や警視庁などのデータベースに侵入して暇を潰している。 彼のハッキング技術は痕跡を残すことはなく完璧であり、日本最高峰のセキュリティを誇る警視庁でさえも侵入されたことに気付かないほどである。 「面白そうな情報はねぇかな。――お、これなんか良さげだな」
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