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「なるほど。じゃあ次は声色や声の大きさを変えられるのか試してみよう」
こうして色々試しながら能力の検証を続けた。
翔が時計に目をやるとすでに午後10時を回っていた。
「もう遅いし、そろそろ帰るよ。今日は本当にありがとう」
「ううん。楽しかったし、私がお礼言いたいくらいだよ!またいつでも協力するから連絡してね!」
この日、2人が能力に関して調べる事ができたのは2つ。
声色や大きさを変えられるのか。
離れた相手にも伝えられるのか。
結果は両方とも可能であった。
ただし2つ目の距離については100メートル程度までしか検証していない。
【美菜、いつでも協力するって言ってたな。かなり好意的に感じるけど、俺の事が好きなのか?それとも能力を面白がってるだけか?】
【それにしても、この能力は結構面白いな。例えば機械を使わずに離れた相手との連絡手段にできる。まぁ連絡できるのは俺だけで、一方通行になるけど】
【声色を変えるのもイメージ次第だった。イメージさえ出来れば誰かの声真似をすることも可能だ】
【他にも色々試したいな】
【声色がイメージ次第なら、声ではなく音をイメージすれば音を伝える事も可能なのか?】
【複数人に心の声を聞かせる事も可能か?】
【そうだな、他には画面や写真の人物に声を聞かせる事は可能か?】
布団で横になりながら有効な使い道を探るために色々模索していた。
あれこれ検証してみたい事が浮かんできたが、散々能力を使って疲れていた翔はいつのまにか深い眠りに入っていた。
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