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「ただのオカルト集団の事件って普通の人ならそう思うだろうけど、俺様のテンサイテキな閃きがビンビン疼いてきたぞ。神の意志ねぇ、こいつはあれだ……うん、あれだ」
口元を緩ませ、何かに納得したような表情で独り言を呟いていると携帯の着信を知らせるランプが光る。
せっかくのプライベートタイムを邪魔され、苛立ちながら電話をとる。
「はいはーい、こちら俺様。貴様どちら様?」
「相変わらずだなお前は……。またお前に依頼したいことがあってな」
電話の相手は警視庁副総監。
10歳の頃から天才的な技術で様々なデータベースに侵入していたが、当時の技術力ではさすがに完璧に痕跡を消すことまではできずに捕まってしまった。
しかしその天才的なハッキング技術が役立つと考えた警視庁は「警視庁が依頼をしたときには力を貸す」という条件をつけ、10歳という年齢もあり情状酌量でことなきを得ていたのだ。
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