神の意志

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「はい、こちら交通課!」 ――大阪某警察署交通課にて。 「ああもう!次から次へと!」 鳴り止まぬ電話。どれも事故に関する内容ばかり。 突如聴こえた声の影響でハンドル操作を誤る事故が多発していたのだ。 「――なんなん!?神か何か知らんけど、事故増えてたら元も子もないやんけ!」 文句を言いながら電話の対応に追われる職員達。 《――どうやら我を信じていない愚かな者共も居るようだな》 「事故増やす神を誰が信じるかボケ!」 《真実に目を向けろ。この現象を貴様ら人間がどう説明する?》 「そんなん知らんわ!」 的確に突っ込みが飛ぶ中、声は更に続く。 《我が何を言っても無駄だと判断すれば、その人間共は切り捨てられるのだ》 《猶予は2012年の間のみ。12月31日まで考える時間を与えてやる》 《そして我を信じると決めた者は年が変わるまでに東京へ集まれ》 《2013年から全てが変わる……変革の時だ!》 「何か……おもろい展開になってきたやん。でもなんで東京やねん。大阪にしろよな」 「何がおもろいや!そんなん言うてる暇あったらはよ事故現場行ってこい!」 「あ、すんません」 各々多様な感想を抱く。 ある者は恐れ、ある者は期待し、ある者は馬鹿にする。 しかし明言できることが1つ。 各々が送ってきた平凡な日常は、この日確実に崩れ去ったのである。
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