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「さーて、年明けが楽しみだな。一体どれだけの人間が集まるか――」
翔は“神の意志”で全国民に東京へ集まるように指示している。
それは検証も兼ねていた。
どれほどの人間を動かすことが出来るのか。そしてどれほどの人間が“神の意志”を本気で信じているのかを確認したかったのだ。
では東京に人を集めて何をするのか。
その目的は――
「……まず初めは、天皇でも殺させるか?」
とにかく何でも良かった。日本を大きく変えるような事件を起こしたかったのだ。
人が法律を守るのは何故か?
捕まりたくないから?確かにそうかもしれない。しかし根本的には違う。
本当の理由は
“皆が守っているから”
なのだ。
例えば大多数の人間が法律を守らなくなればどうだろう。
その国の法は“守るべきもの”から“どうでもいいもの”に変わるだろう。
「赤信号、皆で渡れば怖くない」と言う心理に陥るのだ。
翔はそういう事態を作り出すことで、自分を守ろうとしている。法律が無意味なものになれば、捕まることが無くなるから。
コソコソ慎重に行動して身を守るのでは無く、大胆な行動で結果的に身を守ろうとしていたのだ。
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