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「ダラダラ長引くゲームは面倒だから、ババ抜きなんかどうだ?2人ババ抜きだ。単純なゲームでわかりやすいだろ?」
2人でババ抜きだと、ジョーカーを除けば互いの手札は同数。そしてジョーカーさえ引かなければ必ず数字が揃う。
普通にやればすぐに勝負が決まるゲームだ。
「ババ抜きですか……」
【ババ抜きで確実に勝つ方法はあるか?運の要素が強いゲームだよな。いや、待てよ……】
「ああ、心配するな。もちろん俺には超能力があるからな。心を読めば俺が勝っちまうから代わりに従業員にやらせるよ。これであんたも安心だろ?」
「ええ、それなら。ところで1回の賭け金は?」
「賭け金は全額の4万だ」
【全額か……厳しいな。負ければ1回で終わりか。最低でも20分以上は時間を稼ぎたい】
「俺が勝った場合はどうするんですか?1回きりの勝負だと面白くないでしょう?」
「ははは、確かにな!あんたもギャンブラーだねぇ!遊びとは言え賭けは賭けだからな。あんたの金が尽きるか、50万稼げるまでは勝負を続けるさ」
熊野は大口を開けて下品な笑い声を発しながら言う。
「あんたが勝てば次は最低4万の賭け金で勝負だ。もちろん4万以上だったらあんたの好きな金額を賭けてもいい。運が良ければ50万稼げるかもな!」
「わかりました。それで大丈夫です」
【よし、1回限りとか言われたら時間稼ぎができないからな。考えもまとまった。この方法なら恐らく勝てる】
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