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「あら……?」
朱音てめぇ、これでオレが椅子に手錠で手足を固定され監禁されて終いには刺されてBAD ENDになったらお前のせいだからな。
「……ムニュ」
おろ?沙祐美さんもしや、おねむですかな?
「お兄ちゃん、トイレ連れてって」
助かった!九死に一生を得た!!
「よしよし、それじゃあトイレに行こうか」
そう言って立ち上がるとオレの腕が重くなった。
「なんだよ、朱音」
なぜなら朱音がオレの袖を引っ張っているからだ。
「行っちゃうの?耿介」
と朱音は何故かすげぇ悲しそうな表情を作る。
「…………お兄ちゃん?」
やべぇ!!沙祐美の目が完全に覚めてしまう!
「朱音離せっ……!!」
「えっ、なんで?私が先にいて話していたのに沙祐美ちゃんの所に行くの?」
ああっ、こっちはこっちでいつもと調子が違ってやりにくい!!
「お兄ちゃん……?」
「ああっ、離してお願いだから離して!!後から存分に相手するから!!ねっ?」
「本当?」
お、少し力が弱まった。
「本当本当!!お話なんていくらでも付き合うからさ」
「つ、つきあっ……」
よっしゃ離れたぁぁぁあ!!
「さぁ、行こうか沙祐美」
身悶えしている朱音を後目にオレは沙祐美と共に部屋を出た。
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