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教室に入るなり、チャイムが鳴る。
クラスメイトはアヤを見るなり何か言いたげな視線を向けるが、アヤの後ろに東の姿があるのを見、自分の席に着いた。
アヤは訝しげに、東を見遣る。
この気弱そうな学級委員長を、クラスメイトは一目置いている。
そんな気がした。
ガンっ、と大きな音がして、アヤは自分の席を見た。
不良少年が、アヤの椅子を強めに蹴ったのだ。
｢お前、どこ逃げとったんや｣
ギロリ、と下から睨み上げる男子生徒に、アヤは別段脅える様子も見せない。
（ヤバイなぁ…）
ただ、嫌な予感は感じていた。
アヤの予感は、的中する。
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