~ 1話 ~

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そのすぐ後ろ、チラッと見た限りでは茶髪の一番態度がでかそうな男子生徒が、足で軽く椅子を蹴られた。 ホームルームの最中、担任が何やら話しているのを聞き流しながら、アヤは横目に振り返る。 「お前、アホなんか?」 見を乗り出した不良少年が、小声で言った。 アヤは、不機嫌そうに男を一瞥する。 髪は茶髪。 それも、何度も染めているせいか、ところどころ色が濃かったり薄かったり黒っぽかったりと、斑だ。 わざとなのか、染め方が下手なのか。 アヤには判断がつかないし、ぶっちゃけ興味もなかった。
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