~ 1話 ~

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ホームルームが終わる。 後ろで、席を立つ気配がする。 アヤは急いで立ち上がり、教室を飛び出した。 他にも数人、クラスメイトがアヤに興味を持った視線を向けていたが、とりあえず無視だ。 アヤが向かった先は、トイレである。 個室の戸を閉め、蓋の閉まった洋式便座にそのまま腰を下ろした。 用を足したかったわけじゃない。 アヤなりの作戦だった。 問題を起こさないでいられるたった一つの方法。
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